特定口座内で売却した株式や投信、債券等以外にMRFの売却価額が計上されているためです。
2016年からMRFも特定口座の対象となりました。株式や投信、債券等の売却を行わなくても下記取引を行うとMRFが売却され年間取引報告書に計上されます。
MRFの売却が発生するケース
- 出金
- 国内株式、投信、債券等の買付
- 証券総合取引口座から外国株取引口座等への資金振替
※信用取引口座、先物オプション取引口座を開設している場合、MRFの契約は解約されるため上記の取引を行ってもMRFは解約されません。
例1 8万円で購入したA株を10万円で売却し、口座にある100万円を出金した場合
- 譲渡の対価の額(収入金額)
【内訳】
A株の売却価額 100,000円
MRFの売却価額(出金) 1,000,000円
- 取得費及び譲渡に要した費用額等
【内訳】
A株の取得価額 80,108円
A株の売却時の手数料 108円
MRFの買付代金 1,000,000円
※MRFは1口=1円で売買されるので、MRFの買付価額は売却価額と同額になります。
- 差引金額(1-2)(譲渡所得等の金額)
1,100,000円 - 1,080,216円= 19,784円
例2 口座にある10万円を出金した場合。(特定口座内で株式や投資信託(MRF以外)、債券等の売却は行っていないものとします)
- 譲渡の対価の額(収入金額)
【内訳】
MRFの売却価額(出金) 100,000円
- 取得費及び譲渡に要した費用額等
【内訳】
MRFの取得価額 100,000円
※MRFは1口=1円で売買されるので、MRFの買付価額は売却価額と同額になります。
- 差引金額(1-2)(譲渡所得等の金額)
100,000円 - 100,000円 = 0円